2015年9月20日日曜日

『ふたつの名前を持つ少年』を見ました…!!!

原題は、『LAUF JUNGE LAUF/RUN BOY RUN』、
 監督は、ペペ・ダンカート(Pepe Danquart)監督!

原作はウーリー・オルレブUri Orlevが、
本人を取材して書いた
第二次大戦中、ポーランドでナチスから逃げる少年の話”、

主人公ののスルリック役は
双子の2人1役です!

アクティブなパートと、情緒的なパートで
役が別れているそうです!

気にしながら見ていましたが、私は分かりませんでした...!

ポーランド語、ドイツ語、イディッシュ語、ヘブライ語、スラブ語と、
5つもの言語が出てくるので、語学に興味のある人には、
そこも、面白いかもしれません。



<以下ネタバレ反転>

邦題の<ふたつの名前>というのは、ポーランド人としての偽名「ユレク・スタニャク」です
 ユダヤ人であることを隠すために、そう名乗ります

作中の話は、終戦までの3年間が描かれているのですが、
内容が壮絶すぎて、倍以上の時間だったように、感じます…。
恥ずかしながら、終始、号泣してしまいました...w

ナチスから逃れる中で、家族とも仲間ともはぐれ、
寒さに凍え、「ユダヤ人だ」と迫害され、
一緒に暮らしていた犬を亡くし、
右腕も失い、恩人の家を焼かれ…

仕事の中で、右腕が脱穀機に巻き込まれてしまうシーンは思わず飛び上がってしまい、
また、恩人ヤンチック夫人の家が焼かれるときには胸を掻き毟られる想いでした...


改めて、今の自分の生活が本当に恵まれているのだと、気づかされました
ただ、人々の気持ちは今と大きな違いはないように思います。

すごく優しい人もいれば、差別的な人もいました。
前述のヤンチック夫人は、主人公のスルリックに
<ユダヤ人であること>を隠して生き抜くための知恵を授けただけでなく、
自分の家族との思い出の詰まった家が焼かれようとも、
彼を生かそうとしてくれます。

彼女との出会いがなければ、彼は最後まで生き残れなかったでしょう。
別れのときにもらったロザリオを大切にしていた様子からも、
彼の彼女への想いも察せられます。
もちろん、彼の聡明さも大きかったと思います。

途中、ポーランド人の夫妻にナチスへ引き渡されてしまい、
ドイツの将校に見つかりますが、隙を作り逃げ出します!

ただ、この将校は彼の聡明さを見抜いており、
後に再会した際、彼のおかげで、穏やかなときを過ごすことができます。

ユダヤ人であるスルリックのことをすぐに、殺そうとするのではなく、
(比較的)冷静に見ることが評価していた彼は、優秀だったのではないかと思います。
私はこの将校がちょっと好きですw

ラストは、ユダヤ人の話らしいと感じました。
ユダヤ人関連の本を読むと、
彼らはユダヤ民族であるということ誇りにしているのを強く感じます。
 スルリックのお父さんのセリフにも、そういうことが含まれていました。

それでも、この壮絶な生活をしてきたスルリックには、
ユダヤ人であることは、何ともいえないことだったのでしょう。

終盤、スルリックを迎えに来たユダヤ人孤児院のフランケルさんから逃げ出したときに、
2人が言い争うシーンがすごく印象的で好きです。

フランケルさんの一生懸命な思いが心に響きました。

見てから、冒頭に書いた原作の存在を知ったのですが、
読んでみようかと思っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿