2017年9月22日金曜日

国語の授業を受けたくなるようなミステリ作品【涙香迷宮】(感想(ネタバレなしめ))

緻密なミステリ要素だけでなく、タイトルにもある黒岩涙香に関する話、旧仮名遣いやいろは歌など、高校までの国語で聞いたことがあるような話がギッシリ詰まった重厚なミステリ作品です!!!出来れば、高校までに出会いたかった作品です。
最近やっと夢野久作に興味が出てきたけれど、高校当時の頃はこのくらいの時代の作品に堅い文章で読みづらい印象があって、敬遠してました。実際、今よりも文語的ですが、内容は今でも充分に面白いのに...。今まで読んでいなかったのを後悔してます。
黒岩涙香は乱歩よりも前のミステリ作家だそうです。翻案小説がいろいろと有名で、あの「モンテ・クリスト伯」を「巌窟王」と訳したのも彼なのだとか...。

こういった話に加えて、推理要素が凄い濃厚です。事件と宝探しのダブル推理要素があります!つまり、ハラハラドキドキ要素とハラハラワクワク要素がダブルであるのです...!!!しかも、どっちも難しい...特に、宝探しの方が...。でも、読み終わると、古典の授業を真面目に受けたくなります(笑) いろは歌や旧仮名遣いが重要な推理なのです。

また、牧場智久という囲碁棋士が主人公のシリーズで、囲碁も話の中で、重要だったりします。私はこの作者の作品が初めてで、囲碁もルールを知らないけれど、楽しめたので、そういう方も是非読んでみてください!特に中学生・高校生に読んで欲しいです!!!国語の授業が楽しくなると思います!

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