2018年6月13日水曜日

予想以上に重い...【愛と呪い 1巻】<感想>


ふみふみこさんによる90年代後半を舞台にした話です。
20代後半以上の人達であれば、知っているだろういくつかの実際の出来事が出てきます。
前作の「ぼくらのへんたい」を少し読んで、面白かったので、新作を楽しみにしていたのですけど...


予想以上に主人公の設定が重い...

父親からの性的虐待に、それを止めない他の家族、また家族は新興宗教にも入信していて、主人公が通学しているのもその宗教の学校...
そんな中で、凄惨な「あの事件」が起きるんですが、主人公の目線から見てしまうと、「あの事件」が違う見え方をしてきます。
あんまり加害者側の気持ちに寄り添い過ぎるのは、ちょっと怖い気がしたのですが、巻末での浅野いにおさんとの対談にて、ふみふみこさんが彼らに対して否定的な立場のようだったので、少し安心しました。
あのような事件の加害者の選択を否定する考えを持った上で、彼らの気持ちへ近づいてしまっている今回の主人公、愛子にどのような道を歩かせるつもりなのか、期待が高まります。

ただ、ひとつだけ気になるのが、教祖様。
これどう考えても、あの人がモデルだけど、いいんやろか...
権利的ないろいろなのをわざわざしたのかなぁ...
そう考えると、「猪木」というキャラにも意味があるのかな...

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