2018年6月18日月曜日

実写のような旅行ミステリ【ブラック・ベルベット】<感想>

恩田陸作品らしくも、読みやすいミステリ、神原恵弥シリーズ第3段です。
今回の舞台は、恐らくトルコがモデルのT共和国。
異国情緒溢れる風景描写も丁寧で、このシリーズは旅行ミステリとも言えると思います。
ミステリ部分に関しては、今回も一杯喰わされました!
「ブラック・ベルベット」については、何だか変だと思っていたんですけれど...。
前回の「クレオパトラの夢」とは全く異なる展開で、楽しめました。
それでも、結末は前回と同じ、もしくはそれ以上にスッキリしています。
そして、何だか映画のようなラストでカッコいいです。
うまく言えないんですけど、阿部寛とかが出てきそうな感じのコメディとミステリのバランスがちょうどいい雰囲気のエンディングでした。
また、途中の場面も、前作以上にコミカルさが強かったり、素敵な新キャラが出てきたりします。
話的にも、キャラ的にも、実写化成功しそうな作品だと思います。
最近は、好きな作品の実写化にあまり喜べなくなってきたけれど、これに関しては納得してしまいます。
ただ、世界が舞台なので、ロケ代がかかるだろうなぁ...。
とにかく、恩田陸作品の中では、特に読みやすいシリーズで、どの話からでも楽しめるので、今まで読んだことない人も是非...☆

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