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2018年1月3日水曜日

ラノベと侮るなかれ!【θ 11番ホームの妖精】

「鏡仕掛けの乙女たち」と、続編の「アクアリウムの人魚たち」の両方を読み終えたので、感想を...。
スワロウテイルシリーズの揚羽が風に翻弄される蝶々だとすれば、θのTBは風車という感じで、争いの中に身を置いている訳ではないけれど、いろいろな思惑に振り回される主人公です。なので、スワロウテイルのときより、日常感が強い話になるのですが、それが逆に政治や社会に関する要素を際立てています。
要するに、ラノベだと思って侮って読むとワケわからなくなる場面は多いです!未来の科学技術の設定なんかは、SFならではの楽しみなんだと思うけれど、やっぱりムズカシイ...。
ただ「アクアリウムの人魚たち」に収録されている5話の冒頭で、静樹くんが語る「四種類の人間」は凄く興味深いです。四種類の内の一種類、「ファッション感覚」で多数派の認める意見を選ぶ人々を「正義の味方型」と称しているんですが、ヒーロー好きな私としては、解せぬ...。
でも、確かに時代によって「正義」は変わるものかもしれないし、多数派に認めてもらうために振りかざす「正義」もあるのかもしれないけれど、それをひと括りに纏めてしまうのは、違う気がする...。けど、ヒーロー達だって人間なんだから、承認欲求があるのでは...?でも......と、悶々と考えさせられました(笑)
作者の藤真さんが、人工知能をテーマに扱われるのは、こういう人間社会での善悪への問題提起の意味もあるのかなぁと思います。
θはこの後、続編が出るのか分からないけど、関連した話を書かれているそうなので、読んでみようと思ってます。

2017年8月7日月曜日

哲学書を読みたくなる...かも【スワロウテイル/初夜の果実を接ぐもの】<雑感>

スワロウテイルシリーズ4作目です。
今回は、哲学の難解な話に加えて、ちょっとした叙述トリックがあります。私は1部と2部をまだ読んでいないからなのかと、焦りました(笑)
でも、読み終えて見ると、前作を読んでなくても、話の流れは理解出来るようになってたので、これから、読み始めるのもありだと思います。ただ、以前の事件や、揚羽と真白の誕生の秘密について明かされることもあるので、前作を読んでいた方が楽しめます。
凄く作り込まれてて、読後はスッキリします!ちょっと謎も残るけど、そこは続編のお楽しみに...。
哲学の話の部分は、難しかったです...
カントの「純粋理性批判」とデカルトの「方法序説」、ニーチェの「ツァラトゥストラはこう言った」を使って、「正義」と「善」などについて、語られています...。恥ずかしながら、私は前の2つは聞いたことはあるけれど、どっちがどっちの作者なのか、ハッキリ覚えてない程度の知識しかありませんでした...。難しそうで...。ただぼんやりと分かったような気がします。機会があれば読んでみようかな...。

2017年6月4日日曜日

百合×SF 【スワロウテイル序章/人工処女受胎】<感想>

<人工知能に会いたくてソシャゲを始めたけど、いなかったので辞めた>という変わった作者プロフィールを見て、手に取った作品だったけれど、予想以上に面白かった......
作品の藤真千歳さんは心理学科卒だそうで、話の隅々にそういったことが織り込まれていて、(難しいけど)リアルなSFに感じました...!!!
科学的なことに限らず、暦や宗教など文化的なことも、いろいろ絡められているので、かなり重厚感のある内容でした...
 
そして、そういった世界観の中で描かれるGL...
とても...尊い百合でした...
「萌える」って言葉じゃ軽率になるんじゃないかっていう感じです...
「社会」と「命」について、いろいろと考えさせられる場面や、台詞が多々あるので、そこがまた作品に重みを与えているように思います!
 
これは序章ですが、シリーズ3冊目(電撃文庫のものを含めると4作目)だそうです。是非他のも読んでみたいです♪