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最近よくお名前を見る作家さんだったので、新刊見つけたのをキッカケに読みました。
「今風なミステリ作家さん」というイメージを勝手に持っていたけれど、読み始めると、描写がメチャクチャ丁寧かつ美しくて、すぐに引き込まれました。
そのうえ、キャラクターも魅力的です。
私は小説読んでいて、推しが生まれることはあまり無いタイプなんですけれど、この作品では、二人も推しが出来ました。
御堂くんと凪ちゃんです。主役じゃない「ある意味主演」コンビです。この二人の側が賑やかになりがちな印象があって、楽しいのです。
「天才」たちのお話なので、キャラのたっている登場人物ばかりということもありますが、それがうまく混ぜ合わさって、素敵な調和になっています。
また、登場人物たちは平凡な自分とはかけ離れた存在のようでありながら、その中の共感出来る部分も描かれているのがポイントだと思います。
展開も非常に秀逸で、彼らの揺れ動く様子に、引き摺られるように、読み行ってしまいました。
また、一見、ミステリ作品ではないのですが、ミステリ的展開も繰り広げられます。
得意な分野で、読者を楽しませる作者の技のように感じました。
本当に面白かったので、斜線堂さんの他作品をもっと読み漁ろうと思っています。
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