泣いちゃった：あいにくあんたのためじゃない【コミカライズ1巻感想】

最近流行りの暴露系かと思ったんですが、柚木麻子さん原作なので、ほんの少し期待もあって、手にとったら、一気に引き込まれて、泣いてしまいました。

原作は第171回直木賞候補にもなっている作品です。

暴露系や逆転系といえば、そうとも言えるのですが、その事象そのものではなく、それに対する登場人物たちの内面や行動にスポットを当てられたら作品というところと、加害者と被害者双方の視点を描かれているのが好きでした。

「性別」とか「育児」とか最近話題のネタがたくさん出てきます。美香の話はかなり涙腺に来ました。

あと、恵の変貌がめちゃくちゃびっくりしました。ネタバレなので伏せますが、すっごいカッコいいし、泣いちゃったし、柚木麻子さん作品っぽくもあります。彼女の変貌が顕著ではあるんですが、みんな復讐心を昇華させているのがすごいんですよね。

また、合間に合間に描かれる幸せそうな雰囲気感もよかったです。バランス感覚が上手い作品だなぁと思いました。特に、春ちゃんの笑顔が可愛い。

鬱々とした雰囲気もあるお話なのですが、スルッと楽しめました。

食べ物描写もすごく美味しそうで、読み終わった今、ラーメン食べたくなっています。

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