2019年8月7日水曜日

夢へ向かう中での苦悩や挫折の話だけど...:かげきしょうじょ!!7巻《感想》

宝塚を連想するような歌劇の学園での少女達の成長物語、第7巻です。



生まれもった才能やそれへの嫉妬。
また才能があっても、家庭的な理由による挫折や、本番直前の急な事件に心乱されたり...。
夢を目指すからこそ立ちはだかるシビアなネタがたっぷりの7巻だったんですけれど、間に描かれている細かいネタが凄く面白かった...

ちょっとした表情もしっかり描かれていて、凄くニヤニヤします♪
キャラそれぞれの描き分けも絶妙なんですよ!
いつも口角上がってるさらさ、クールな愛ちゃん、真面目だけどヲタク魂逞しい沙和ちゃん、濃い顔立ちだけど実は表情七変化なリサ先輩、自信満々な聖先輩...と、挙げればキリがないのですが、個人的には、ハッキリした物言いで高飛車にも見える薫ちゃんが特に絶妙で好きです。
悪くも見える彼女のまっすぐさが、表情に凄く表れているんです。
今回は彼女の出番少ないけれど、しっかり仕事はしてるキャラのたってる子です!

あと、「奈良っち『お前らに見せる笑顔はねえ!!』」に笑ってしまいました。
全く笑うところじゃないんだけど、ニコ動の生放送っぽいその絵の中で、他のコメントも凄くリアルで...

でも、この場面は愛ちゃんの発言は凄い重みがあります。
チャンスを得たようでありながら、リスクを引き受けるという行為で、ぐっと来るし、ちょっとやるせない気持ちにもなります。

巻末のスピンオフは先輩達の話で、より大人な雰囲気、学園から社会へと移る時期のお話です。
本編よりも、現実的な部分があって、夢から醒めさせられるような気持ちになります。
そこも寂しさや辛さだけではないのですけれど...。
ある意味、学校という世界の特殊さを感じる話でもありました。

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