2018年12月2日日曜日

ガッツリ楽しめる動物アンソロ【世にもふしぎな動物園】《感想》

名前に動物の入った作家さん、東川篤哉さん、白河三兎さん、鹿島田真希さん、似鳥鶏さん、小川洋子さんの5人よる動物アンソロジーです。

アンソロは普段読まない作家さんのも入っているので、楽しいです。
たまに、あまり好みでないハズレなアンソロもありますけれど...。
今回はアタリでした♪


まず、「謎解きはディナーのあとで」の東川篤哉さんと、「戦力外捜査官」の似鳥鶏さんはコミカルなミステリーです。
リズム良く、キャラクターも濃ゆくて、面白いです。
小川洋子さんは、他の4作とは違い、神様的な視点というか、淡々と物語が描写されていくのですけれど、その中にも一捻りあって、少しドキドキさせられました!

残りのお二人は、恥ずかしながら知らない作家さんだったんですけど、私好みな作風でした♪

白河三兎さんの作品は、ジャンルは「凸凹探偵コンビもの」です。
どういったコンビなのかは、敢えてここでは伏せますが、斬新な組み合わせで、二人の掛け合いも、ほどよいです!
シリアスさを含んだ背景をもつ主人公達が、どことないシュールさも含んだバランスの良いコミカルさなのが、とても魅力的です。
他の作品も、シリーズで読みたくなる魅力がありますが、私は特にこのコンビの続きが見たいと思いました。

そして、鹿島田真希さんの作品。
ジャンルは、恋愛がテーマのようなのですけれど...。
多分、文学?...かな?
東川さんと白河さん、似鳥さんの3作品が推理小説で、鹿島田さんと小川さんが文学という雰囲気でした。
結末が作品の味噌となっているので、これも内容について、詳細は書きませんが、手探りで進むような読書が楽しめる作品です。
ただひとつ分からなかったのが、「ルミ」という女性の役割です。
この結末を望んでいたようにも、見えるけれど、確信も持てず...。
もしかしたら、鹿が暗躍してたりするんでしょうか。

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