2020年1月7日火曜日

変化するこれからの身体感覚への理解の一助に:美容整形と化粧の社会学

「美容整形」という言葉に目をひかれて手にした1冊です。
私自身はしたいわけではないけれど、友人で最近「プチ整形」をした人がいたこともあり、気になりました。

前半は美容整形について、後半は化粧品広告の変遷から、社会の身体美の捉え方について、論じられています。

「美容整形」を施術した理由の一般的なものが、「自己満足」だという話は少し驚きましたが、納得でした。

簡単に言うなら、化粧の延長線上に美容整形があるんです。
突然「整形!」というわけでなく、化粧があって、アイプチがあって...と身体美を磨く中で、徐々に整形に近づくと考えると、美容整形をそんなに批判的には捉えられないし、「自己満足」というのも理解出来ます。
この自分の身体を加工することについては、耳慣れない哲学的な話もあり、やや難しかったです。
ただ、アニメの「PSYCHO-PASS」でも、身体加工の話があったことを思い出しました。あれは、サイボーグの話だったので、身体「美」とはややズレるのですけれど...。
とにかく、こういった身体感覚の時代による変化は、今後もっと進みそうに思います。
また、後半の化粧品広告の話の中で、マーケティング的な話もあったのが、面白かったです。
社会学は、幅広い分野だと言われますが、こういう1つのことに囚われない多角的な考え方が好きです。
美容業界以外のビジネスマンも読まれると、新たな発想を得るきっかけになるんじゃないでしょうか。

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