2020年12月15日火曜日

殺し屋、エスパー、哲学者の言葉まで...:月島くんの殺し方【1巻 感想】

 

「会長はメイド様」、「ユキは地獄に堕ちるのか」の藤原ヒロさんの新作。

今回は、富裕層の学園ラブコメかつ、殺し屋だとか、エスパーだとかが登場し、これまでともかなり違う雰囲気です。
この作品の見所は3つあります!

まず、一見クールな美男美女の主役二人。
実際は、殺されたい願望持ちのエスパー(読心)少女(主人公)と、彼女に一目惚れした殺し屋少年です。
男の子の心の声が、主人公が引くほど煩くて可笑しいんですけど、主人公自身もある意味拗らせてしまって、少しおかしくなってます。
命を軽く扱ってしまうネタのようではありますが、二人がそれぞれに抱える事情がなかなかに重たいのもあって、私は許容範囲のコミカルさでした。
キャラをしっかり作られた上でのネタに思います。

次に、サブキャラのサバゲー同好会の二人組。
(表面上は)クールな主役二人に対して、サバゲー好きの二人は裏表がなく、自分たちの遊び心に素直!
自由気ままな彼らの行動で、物語がすごく明るく、快く進みます。

そして、随処に挟まれる偉人の言葉。
マキャベリの「君主論」の一文から、物語は始まりますが、他の偉人の言葉も登場します。
特に、ヴィクトル・ユーゴーの男女の「恋の兆候」の違いに関する言葉で終わるのが、スッゴくワクワクして、好きです。
この言葉は凄く納得のいくものでもありました。
彼の作品は「レ・ミゼラブル」しか知らないけれど、他の作品も探してみようかなぁと思います。

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