2020年12月21日月曜日

ファンタジージュブナイルかつ家族モノ:てのひら創世記【1巻 感想】

 

小川麻衣子さんの新作。

前作「ひとりぼっちの地球侵略」が凄く好みだったので、ワックワクで読みましたが、期待通りでした。
 
今回は武士系少女と不良少年の子育て(?)系コメディ!
今のところは、謎の赤ちゃんがキーパーソンというだけで、和風ファンタジーや学園モノの要素が強めです。
でも、この赤ちゃん、ひーくんがとても可愛い!
ちょっとした不満げな顔、頻繁にヨダレを垂らしていたり、主役二人の不仲に機嫌を損ねる様子等々がとてもリアルで可愛いのです。

また、ヒロインの千絵も凄く美人!
最初は、武士口調が漫画のキャラっぽいと感じていたけれど、だんだん気にならなくなりました。
家庭環境の影響で、表面的には堅いけれど、中身は年相応な中学生!というアンバランスさを秘めたヒロインです。

そして、主人公は不良少年、愛一郎!
アメリカ人のハーフで金髪と、大和撫子な千絵とは、対称的でもあります。
それでも、いろいろと共通点があったりもします。
特に、それぞれ家庭に事情を抱えているという設定もポイントです。
親とのすれ違いという問題だけでなく、そういう二人が赤ちゃんを育てるというところが面白いと思うのです。
「子は鎹」とも言うけれど、ひーくんの存在が、相手の心に踏み込むキッカケになっていたり...。

ファンタジー的な要素の強い学園モノで、親や家族との関係をここまでしっかり描く作品は、意外と少ないと思うので、これからの展開が凄く楽しみです。

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