2018年6月3日日曜日

人生の大切なモノが詰まったSF【ひとりぼっちの地球侵略 1~14巻】<感想&紹介>(ネタバレ控えめ)

ボーイミーツガールなSFラブコメでありながら、現代日本の日常の尊さを感じさせる作品です。
高校入学早々に怪しげな仮面の先輩に追いかけ回されるという謎の展開から、主人公の非日常な日常が始まっていきます。
「ひとりぼっち」というタイトルながら、徐々に仲間も増え、敵も増え...と物語は進んでいくのですが、「地球侵略」とあるように、宇宙規模の話で、平和な話ではありません。
ただ、学園生活での話も多く、平和な日常と命懸けの闘いが同居しています。
だからこそ、現代日本で当たり前のようにある平和な「普通」の生活がいかに尊いものか思い知らされます。
また、そういう「生命」や「家族」、「友達」の大切さだけでなく、「言葉」の大切さも描かれた作品です。
というのは、作中での特殊な力に、言葉を使うモノがあったり、「名前」が大切であったりするのです。
意味のある重いものだから、軽はずみに使うべきではない...ということです。
私は日本の「言霊」を連想しました。
また、前述の日常の「普通」の大切さには、戦時中を体験した祖母の語る「平和な生活」を送れる幸せさというのを思い出しました。
作者の小川麻衣子さん自身はまだ若い作家さんだと思うのですが、そういった少し前の日本的な考え方を基に描いた作品に感じました。
忙しい毎日の中では、ついつい疎かにしがちではありますが、こういうことは大切だと思います。

2018年6月現在、まだ完結していなくて、最新14巻が出たのが4月なので、次の15巻は10月くらいかと思われます...。
今、すっごいSF展開で、盛り上がっているのですけど、最終章なようなので、そろそろ完結なのかも...?
気になる方は、今のうちに是非チェックを!
1話だけでなく、3巻くらいまで読んでみることをお薦めします☆

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