2018年5月6日日曜日

主観と客観【夜行観覧車】<感想>

高級住宅街に住む一家の父親が殺された事件を巡る住民達の話です。
住民達と言っても、その事件が起きた一家、ある問題を抱えた別の一家、そしてお節介おばさんが主な登場人物で、彼らの視点から物語が語られます。
別の一家の母親の視点から物語は、始まるのですが、彼女の印象が最初と最後でかなり変わりました。その兆候はあったのですが、本人は自覚していないので...。
人には表面的な部分と内面的がありますが、それを主観的に捉えるか、客観的に捉えるかで、また異なる観えかたをするのでしょう。
お節介おばさんも、違う意味で印象が変わります。
こちらは、前述の母親とは異なり、あまりブレがないように感じ、余計に本人の内面と他人から印象のギャップを感じました。
お節介とはいえ、良心から来るもので、それが独り善がりだったとしても、善には変わりないのです。
人々の勝手さにガッカリさせられる話ではありますが、救いもあります。主に子ども達の中に。大人はもう頭が固まってしまっているということなんでしょうか。
自分をもっと客観的に見て行動する必要があるかもしれないと思います。

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