2017年9月3日日曜日

アルピーANN好きのボーイミーツガール【明るい夜に出かけて】(感想(ネタバレやや控えめ))

佐藤多佳子さんによる「第30回山本周五郎賞」受賞作品。ラジオの好きなコンビニバイトの青年の話です。舞台が2014年なので、Twitter、アメーバピグ、ニコニコ動画、ツイキャスなどのSNS等のメディアがいろいろと出てきます。でも、メインはラジオです!
私もラジオは好きですが、朝に聴くことが多く、深夜のはあまり知らないので、オールナイトニッポンをANNと略すことも知りませんでした。なので、ラジオについて饒舌になる主人公、富山くんにやや気圧されてしまいました。でも、彼の語り口が、ナインティナイン(今は岡村さんだけですが)のオールナイトニッポンが好きな友人とどこか似た雰囲気で、親近感も湧きました。
また、「接触恐怖症」がキッカケであるトラウマを抱えているのですが、物語を通しての彼の成長は、凄く素敵です。きっとここからいろんなことが始まるのだろうけれど、希望を感じるラストです。
彼の変化には、ある女の子が一番のキッカケなのですが、私は永川くんが好きです。最初は空気の読めない無神経な人かと思っていたけれど、終盤彼にもらい泣きしてしまいました。凄く優しい人だった...。
SNSや男女関係など人間関係を取り上げた作品なので、今そういったことで行き詰まっている人にオススメします。

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