2015年8月26日水曜日

少し変わった推理小説!:キャットフード感想

宮沢賢治の『注文の多い料理店』をオマージュした推理物です。

 人間に紛れる生活を楽しんでいた化け猫ウィリーは、野心家の化け猫プルートの人肉缶詰工場に人間に紛れて、連れてこられてしまう。
 だが、連れてこられた人間の中には、仲のいい狼森さんがいるため、自分だけ助かるわけにはいかない。そこで、ウィリーは...。
推理物といっても、
<人間を助けたい>ウィリー視点
<人間を捕まえたい>プルート視点で話が進んでいくので、
読者は推理をするというより
彼らのゲームを見ているような感じで、
両方の立場からドキドキワクワクします!

推理物としても、十分に楽しめる工夫?もあります!!
ラストは思わずため息がもれました...!

※以下、一部ネタバレ反転
ただ、序盤にプルートたちが浜辺で仕掛けたある<トラップ>で、
狼森さんが1匹猫を殺してしまったことから(化け猫は化け猫を殺してはいけないので)、
彼女が人間だということは分かりそうなのに、
作中で特にそのことに触れなかった点が少し気になりました...。

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