2018年7月10日火曜日

いろいろ詰まった怪談【おそろし 三島屋変調百物語事始】<感想(ややネタバレ注意)>

ただ怖いだけのホラーは個人的にあんまり好きじゃないんですけど、これはそんなことなく面白かったです!
特に印象的なのは、着物の描写です。
おそらく江戸時代の話かと思うのですけど、主人公や周りの人々の着る着物の描写が凄く丁寧で、凄い...。
場に応じた柄や色使いや、柄に込められた意味...。
興味なかったけれど、面白かったです!
今も着物の文化が残っているのはこの奥深さなんでしょうね...。
肝心の怪談部分は、伝奇的な怖さより、人の怖さが強く、多角的な意味合いもあり、私好みなお話でした♪
ただその中で、特に怖かったのが、鏡の話です。
ハッキリとは語られていなかったけれど、市太郎さんの行動は姉のために妹を犠牲にする行為で、軽い狂気を感じます。
死後、反省してるんだろうか...。
おちかの「お福さんは~」という台詞は彼らの反省を信じての言葉だったのだと思います。

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