2017年10月15日日曜日

生きる勇気や希望をもらえる話でした【この白さえ嘘だとしても】<感想(ネタバレ控えめ)>

階段島シリーズの第2段。階段島でのクリスマスの話です。
「階段島のクリスマスの七不思議」を含めたいろんな事件がバラバラに進行しながらも、最後に綺麗まとまるジグソーパズルのような綺麗な作品でした。ただの絵ではなく、マンガのようなストーリー性のある絵の描かれたパズルです。読み終わってから、改めて読み返したくなります。
物語の骨にあたる部分が、七不思議をはじめとする事件だとすると、血や肉にあたる登場人物たちの努力や葛藤が切なくて、尊くて、美しくて、堪りません。ある二人の理想を追う姿が、主に描かれているのですが、凄く良くて、凄く切ない。作中での<純白を目指す混色>という表現が凄くピッタリで、悲しいけど、虚しくはない結末でした。ここの人たちは、棄てられた人たちだから、やむを得ない結末です。しかし、だからこそ勇気や希望をもらえる話です。

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