2018年3月25日日曜日

親子を描いた短編集【海の見える理髪店】<感想>

2016年第155回直木賞受賞作品です。
いろんな親子のいろんな視点から描いた短編集で、悲しい話や腹立たしいモノもあるのですが、それも面白かったです。直木賞受賞も納得の作品です。
 
描かれる親子は、成人してからの交流を描く王道的な親子モノから、家庭から逃げ出した子ども達の交流、結婚してからの実家との関係、亡くなってしまった後の話...と、それぞれ違っています。
しかし、どれも特異な親子関係というわけではありません。
どの親子も普通に結婚した夫婦によって、生まれた家族です。
つまり、どこにでも居そうな家族の話です。、もしかしたら、似た状況を経験した人も少なくはないでしょう。
そういった親子関係がキーとなっている話だからこそ、「親子」や「家族」というものについて、改めて考えさせらる作品だと思いました。
悲しい話や腹立たしい話もあるのですが、そういう話も魅力的でした。

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