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第一作目の「虚構推理 鋼人七瀬」という作品より後の話より、あとの話なのですが、実はこの「鋼人七瀬」は今作と同じ講談社タイガというレーベルで2019年1月に再刊行されています。
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私は気づかずに、前の方を買ってしまいました...
悔しい...
これから購入される方は、タイガで購入される方が良いかと思います!
時系列的には「鋼人七瀬」よりも、後の話ですが、物語としてはそちらを読んでなくとも、充分楽しめる内容です。
既にコミカライズされている4作に加えて、まだコミックになっていない「幻の自販機」という作品が収録されています。
私は、コミックスでこの作品を知ったので、4作については話を知っていたのですが、漫画とは微妙に違う点もありました。
文章での描写だけの場面だったけれど、漫画では台詞があったり...といったちょっとした違いではありますが、そのちょっとした雰囲気の差が面白かったです!
そして、漫画ではなかった「幻の自販機」...。
まさに「虚構推理」らしくて、凄くドキドキしました!
「ヌシの大蛇は聞いていた」も虚構推理っぽくはあるのですが、相手のヌシ様が琴子にとって味方すべき相手なのもあって、やや軽めです。
他の3作中、2作は人間相手であるものの、既に事件は解決していて、琴子はほぼメッセンジャーの役目。
もう1作の「電撃のピノッキオ、または星に願いを」は、怪異相手でハラハラはするけれど、琴子が嘘を避けているので、「虚構」らしくはないです。
漫画化されてる話は面白いけれど、「虚構推理」のものすごいロジカルさと嘘による後ろめたさがちょっともの足りなかったので、「幻の自販機」が凄く刺激的でした!
「鋼人七瀬」のときほどではないけれど、頭の中がグチャグチャします。
また、九郎先輩の彼氏らしからぬ素っ気なさも強く感じます。
「後ろめたさ」とか「素っ気なさ」とか書くと、面白くなさそうですが、ロジカルさとコミカルさが軸にあるので、絶妙なアクセントなんです!
また、「うどんの自販機」や都市伝説というテーマが、どこか可愛い穏やかな雰囲気に感じられます。
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