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そこでの、穏やかな日々が描かれていますが…。
冒頭にある登場人物がキッカケとなる殺人事件があったり、また別の登場人物が終盤に気になる言動をとったり…と、どことなく不穏な雰囲気の拭えないまま、謎の郵便物が届いて、上巻は幕を閉じます。
上巻だけでは、スロウハイツの面々の顔見世という感じで、物語の事件の部分ははっきりと分からないのですが、クリエイター同士の切磋琢磨する様子は、切なく虚しいけれど、ワクワクもします。
こういったクリエイティブな世界では、他の分野以上に才能の有無が大きくて、そこから生まれる羨望も、嫉妬も、絶望も想像以上なのだろうと思います。
その様子を描きながらも、穏やかで平和な日々として描かれているのがこの作品の面白いところです。
それだけ過酷な業界なのでしょうけれど、その中には苦しみと同じくらい楽しみが含まれているように感じました。
綺麗事になってしまいますが、創作者が楽しく創ったものだからこそ、ユーザーも楽しめるのだと思いたいです。
不穏な雰囲気が高まったところで、上巻が終わるのですが、ここからの展開も、最初の殺人事件の意味も、ハッキリとは分からないままです。
いろいろと想像は膨らむのですが、とりあえず下巻を読み始めようと思います。
→下巻感想
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